頭痛
頭痛は疲労や睡眠不足で一時的に起こることもありますが、慢性的に繰り返して日常生活に支障が出るほどの頭痛や、命に関わる危険な頭痛もあるので見極めが必要です。命に関わる頭痛について知っておくことで、いざというときに適切な対応が可能になります。
くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎、脳動静脈奇形、下垂体卒中、慢性硬膜下血腫、小脳出血といった深刻な疾患が原因で起こる頭痛には、いくつか特徴的な症状があります。下記のような症状があった場合には、一刻も早く医療機関を受診してください。
すぐに受診が必要な頭痛の特徴
- 今まで経験したことがないほど激しい頭痛
- 突然起こった激しい頭痛
- 頭痛が急激に強くなった
- 目が覚めたときの強い頭痛
- 嘔吐やめまいをともなう
- 発熱やけいれんをともなう
- 手足のしびれがともなう
- 発熱がともなう
- 意識がもうろうとする・目の前が暗くなる・立っていられない
なお、救急車を呼ぶべきか迷ったときは、#7119 (救急相談)に電話して相談してください。
慢性的な頭痛
慢性的に頭痛を繰り返す緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛は痛みが強いことが多く、日常生活に大きな支障を及ぼします。日常的に市販薬を飲み続けると、治療が困難になる薬物乱用頭痛になってしまうことがあります。慢性的な頭痛は適切な診断と治療によって症状改善が期待できますので、お悩みがありましたら早めにご相談ください。
めまい(ふらつき)
めまいには、グルグル目が回る回転性めまい、フワフワ・フラフラするあるいはなんとなく揺れている感じがする浮動性めまい・動揺性めまい、立ち上がった時にふらついたりグラっと感じるめまい等の種類があります。めまいの原因は、平衡感覚を司る内耳の問題による末梢性めまい、脳の疾患による中枢性めまいに大きく分けられ、ほかにも貧血や血圧、ストレス、ホルモンバランス、気候の変化の影響によって起こることもあります。
特に注意が必要なのは、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など命に関わる脳疾患による中枢性めまいと突発性難聴にともなうめまいです。めまい以外に、吐き気や嘔吐、呂律が回らない・うまく歩けない・手足の麻痺やしびれ・、物が二重に見える、頭痛、耳鳴り、難聴などの症状をともなうことがあるため、こうした症状に気付いたら早めに受診してください。
すぐに受診が必要なめまいの特徴
- 激しい頭痛をともなう
- 呂律が回らない
- うまく歩けない
- 手足の麻痺やしびれ
- 物が二重に見える
- 意識障害
- 耳鳴りや難聴をともなう
- 吐き気や嘔吐をともなう
など
しびれ
脳や脊髄が原因で起こるしびれ
脳梗塞や脳出血、脳や脊髄の腫瘍や損傷などによってしびれが起こっています。感覚神経や運動神経が損傷すると、損傷した部位とは左右反対の手足に症状が起こります。
脳梗塞の前兆として起こる一過性脳虚血発作では、片側の手足がしびれて短時間で改善することがあるため、こうした症状があったらできるだけ早く受診してください。
脊椎が原因で起こるしびれ
背骨の変形や椎間板が飛び出して脊髄や神経根を圧迫・刺激してしびれを起こしています。痛みや脱力を起こすこともよくあります。主な疾患には、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症などがあります。
末梢神経が原因で起こるしびれ
末梢神経が圧迫・損傷を受けてしびれが起きています。手根管症候群、肘部管症候群、血管炎、膠原病、糖尿病、栄養不足など、さまざまな原因で起こります。